2011年3月23日水曜日

日本人的な宗教観

日本人に対して「あなたの宗教は何ですか」と質問すると、その大多数が「無宗教」と答えるそうである。しかし、日本人の多くは、正月には初詣に出かけ、葬式では故人に合掌し、クリスマスが来るとイエスの誕生を祝う。

多くの日本人は、宗教を、ファンタジーの一種として認識しているのではないだろうか。すなわち、宗教を信仰しているという自覚はないものの、それを無価値なものとして切り捨てるのではなく、生活を精神的に豊かにしてくれるものとして尊重しているのであろうと思われる。

宗教に対して一定の距離を置く多くの日本人の姿勢は、きわめて好ましいものである。なぜなら、宗教を信仰すること、すなわち宗教をファンタジーではなく真実だと考えることは、さまざまな弊害を生むからである。これからの時代は、宗教をファンタジーとみなす日本人的な宗教観がグローバルスタンダードとなることが望ましい。

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