2012年5月13日日曜日

民族宗教の世界宗教化


日本においては他の地域と比較して一神教の信者が極端に少ない。したがって、日本における宗教多様性を増大させる上で一神教の布教はきわめて有効である。同様に、神道、道教、ヒンドゥー教のような、民族宗教と呼ばれる宗教は、特定の地域のみに信者が集中しているので、それらを世界宗教化することは世界における宗教多様性を増大させる上で効果がある。

民族宗教を世界宗教化するためには、その教義を、特定の民族のみを対象とするものから全人類を対象とするものへ拡張する必要がある。たとえば神道は、伊弉諾尊と伊弉冉尊が日本列島を創造したという教義を持つが、他の大陸や島々がどのような神によってどのようにして創造されたのかということについての教義は持たない。したがって、神道を世界宗教化するためには、大地の創造に関する教義の拡張が必要である。幸いにして、伊弉諾尊と伊弉冉尊よりも以前に出現した神々は、『古事記』でも『日本書紀』でもほとんど名前のみしか記されていない。教義の拡張は、彼らの働きを語ることによって可能となるであろう。

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