2010年12月22日水曜日

クリッペ

大阪市北区大淀中1丁目にある新梅田シティでは、毎年、クリスマスの時期になると「ドイツクリスマスマーケット大阪」というイベントが開催される。日本で開催されるクリスマスのイベントというのはほとんど宗教色のないものが多いが、このイベントはかなり宗教色が濃い。その理由は、クリッペ(Krippe)が会場に展示されるからである。

クリッペというのは、キリストが馬小屋で誕生したシーンを人形で再現した飾りつけのことである(ちなみに、Krippeというドイツ語の単語は、「まぐさ桶」という意味)。新梅田シティに展示されるクリッペは等身大で、聖家族と東方の三博士から構成されている。

先日、新梅田シティに立ち寄った折、クリッペを覗き込んで、そこに興味深い現象が発生していることに気づいた。クリッペの中に無数の硬貨が投げ込まれているのである。

クリッペにお賽銭というのは日本だけの現象に違いないというのが、それを見たときに受けた印象だった。しかし、グーグル先生に尋ねてみたところ、それは日本だけの現象ではないと先生は答えた。やまねこさん近鉄バッファローズさんは、ニュルンベルクのクリスマスマーケットで展示されたクリッペに賽銭が投げ込まれていると報告している。

ニュルンベルクの人々は、いかなる目的でクリッペにお賽銭を投げ込むのだろうか。クリッペの出展者への謝礼だろうか。それとも、日本人が神社や寺院の賽銭箱に金銭を投げ込む目的と同じなのだろうか。

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